MONSIEURの画塾・実践編
 
 肖像画を使うことに、別に理由はありませんが、このところ制作枚数の多い肖像画を使って説明します。
 最近はこういうのばかり描いてて、手近なところに風景画の適当な材料がなかったものですから。
 とりあえず、写真を見ながら鉛筆で下絵を描きます。
 一番楽しくない作業ですが、一番大切な作業かもしれません。
 
 大まかに色を置いていきます。
 下塗りの代わりの意味もあります。
 だから、この段階では深刻になる必要はありません。大まかでいいのです。
 できたら、まだこの段階では溶き油は使いたくありません。
 それにしても鼻がデカ過ぎますかね。
 
 
 全体の調子を見ながら、色も意識しながら、少しだけ本気です。
 おもしろくなってきました。
 気持ちが集中できない気分の時は、筆は持ちません。
 下の色が、ほぼ乾くまでは、上に色を置くのは避けます。
 なんとなく混ぜたいときは、半乾きの状態で筆を入れます。
 まだ鼻はデカいままですね。
 
 
 仕上げに向けて、溶き油も使います。
 筆のサイズも大・中・小と使い分け、習字の小筆もここで登場です。
 少しずつ、気付いたところにこまめに手を入れて。
 真剣勝負ですが、最も楽しみな時間帯でもあります。
 ま、こんな感じで進めて行きます。
 基本的なやり方は、風景も同じです。
 というか、風景を描く時に僕はこういう手順でやっていて、肖像画にしても同じでいいということです。
 
 
 ということで、完成品はこちら K氏の肖像です。
 

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